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上海のあちこちで万博のキャンペーン 標語が見られるようになった
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| 600日を切った段階の万博会場工事現場 |
1.市民マナーの向上問題
2010年の上海万博まで600日をきって、上海市では新たに全市民に対してマナーの向上と、サービスの改善、都市環境整備をうたったキャンペーンを展開し始めている。市内各地では、キャンペーン標語(或いは目標)の一つでもある「文明的城市、美好的生活」、「精彩世博、文明先行」などの看板が見られるようになった。いったい、どういう行動計画が考えられているのだろうか? 以下具体的に、5方面にわたって、21の重点項目を紹介する。
(1)都市環境を改善し、清潔な上海を目指す。
○市内の環境衛生責任区制度を設置。
○大型イベントを行う場合の環境衛生承諾制度の実施。
○ルールを守った工事現場、「文明工地」の建設。
○ルールを守った観光地・公園でのレジャー、「文明遊園」・「文明旅遊景区」の創設。
○マナーを守ったトイレの使用など。
(2)公共秩序を維持し、社会的マナーの遵守
○2009年までに市内10カ所の中心エリアで、交差点100カ所を指定して、モデル交差点を決める。また、交通ルールなどを守るモデル通りを15本指定するなど、市民の交通ルール遵守を目指す。
○タクシーのサービス向上、バスなどに乗るときに整列するなどのマナー、車運転時の譲り合いなどの交通マナー向上を目指す。
○飲食時のマナー向上を目指し、そのためのキャンペーンを展開。
○マナー全体に関して、教育活動や広報活動の強化など。
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「エスカレーターは右に立つ」
キャンペーンを実施中
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(3)サービスを向上し、人に優しい上海を目指す。
○2010年までに浦東国際空港を、国際都市上海にふさわしいサービス水準にまで引き上げる。虹橋空港を、中国で最も人に優しい空港にする。地下鉄の乗車マナーの徹底達成率を90%以上、「文明駅」や「文明客船」、「ブランド航空路線」などサービス向上をうたったモデル指定率を85%以上にする。
○窓口業務のサービス向上。
○全国モデルとなる商店街8カ所の建設、さらに20カ所の偽物を一切販売しない中国規範店の建設。
(4)市民の社会的ルール、マナー意識の向上。
○古い習慣を打破し、マナー向上のための教育活動。
○100万世帯にマナーを教え込む運動を行い、万博を盛り上げる機運を高める。
○英語の普及を図る。
○万博ボランティアの仕事をしっかりとこなす。
○環境に優しい万博を目指すキャンペーンを行うなど。
(5)キャンペーンを強化し、社会的雰囲気を高める。
主に3つの段階に分けて以上のキャンペーンを展開していく。まずは、2008年4月から~8月にかけて、各部門の要求にあわせて万博600日を迎えるための宣伝活動を強化し、2008年9月~2009年12月にかけては計画に基づいた実践プログラムの実行、教育活動や監督の強化、市民も参加した意識改革などを行って万博を迎えるための運動を活発化する。そして、2010年1月~4月にかけてこれまでの成果を展開する。
2.上海市の環境整備
同じく、上海市の環境整備に関しても、万博を目標に具体的な行動指針が示されている。上海市では、万博まであと600日を切ったことを契機に、都市管理指揮部を設立し、3つのプロジェクトを軸に環境整備を行っていく。
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| 歩道橋の整備が進められている陸家嘴エリア |
(1)景観の整備
上海市では、世界各地の国際大都市と比較しても、まだまだ景観が美しくなく、街全体が汚いという問題を抱えている。特に、問題となっているのが乱立する広告や古くなった地下鉄の問題、さらに産業廃棄物の不法投棄などの問題解決に力を入れるとしている。
広告に関しては、4.7万枚の撤去を行い、店の看板も5.9万枚の改良を行う。また、市中心部約303キロの電線を地下に埋め、高架道路や歩道、トンネルなどの整備を進める。
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| 大洪水に見舞われた上海。インフラの整備はまだまだだ |
(2)市民への社会的サービスの向上
地下鉄、バスの整備を行い、高齢者の無料乗車サービスを推進する。バス専用レーンの整備を進める。また、市内4400万平米の旧型アパートを改良し、三角屋根にする。水道水の質を高めるために、給水設備の改良を行う。道路の騒音を抑えるため、約736キロの高速道路・高架道路・環状道路などに900カ所の防音壁を設置する。
また、大雨が降るとすぐに洪水となる排水状況の悪さを改善するため、市内54カ所の道路の排水を改良する。また、33カ所の公園を改良し、新たに1039カ所の公衆トイレを設置する。
(3)新しい都市管理方式を作る
建設現場の景観をよくし、取り壊し住宅などの環境対策を強化する。また、工事現場のホコリを減らし、トラックから道路へ落ちる土砂の防止、また高架道路や鉄道、黄浦江(蘇州河)、観光地周辺の違法建築の取り壊しなども行っていく。
万博に向けて、これで具体的な行動指針が定められたことになる。これから徐々に実行されることになるが、すべて実現したら、上海もさらに住みよい街になることは間違いない。
(2008年10月記 山之内 淳)
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