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2007年4月に中国での運転がスタートした新幹線型車両(動車組)の「和諧号」。その後2年にも満たない間に運行路線を40本以上に拡大し、全国の旅客輸送にとってなくてはならない存在となった。その速さとファシリティーの快適さに、若干料金を上乗せしてでも動車組を選ぶという人はもはや珍しくない。
そんな動車組に08年12月21日、満を持して寝台車両が登場した。運行路線は北京-上海間と北京-杭州間の2路線で、北京-上海間が1日2便、北京-杭州間が1日1便だ。 |
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ところがこの寝台動車組、かねてから導入を希望する声が大きかった割には、運行初日の北京発の第1便は、予想に反して切符が売れ残るという展開に。個人的には、移動目的の利用客のほかにも、鉄道ファンや新しい物好きの客たちが詰め掛けるのではと予想していたが、「話の種に乗ってみる」というには730元という値段はあまりに高すぎたようだった。その後も座席車両については何とか満席を維持しているものの、寝台車は空席が目立ち、思いがけない苦戦を強いられている模様。その原因はやはり運賃の高さにあるといわれており、時間帯によっては500元を切る格安航空券が手に入る今、片道700元前後を出して列車に乗るメリットはほとんど見つからないといったところだ。
寝食を惜しんで飛び回るホワイトカラーに主なターゲットを絞って、飛行機のファーストクラス並みのサービス提供をうたい文句に鳴り物入りでスタートしたこの列車だが、果たして乗り心地はどうなのか、本当に飛行機には及ばないのか、などなど、気になる点を実際に乗車して体験してみた。
CRH2型列車を採用
寝台夜行列車に使われているのは新幹線「はやて」タイプのCRH2型。列車は16両編成で、1号車と16号車が55人乗りの2等座席、中央の8号車が食堂車、残りの13両は全て寝台車となっており、寝台車は1両につき4人用のコンパートメントが10室ずつ備えられている。全車両の定員数は630人だ。
今回筆者のコンパートメントは3号車だったのだが、14号車付近からプラットホームをさかのぼって自分の車両にたどり着くまでの間、4号車あたりまでは車内にはまったく人影がなかった。まさかいくらなんでもこんなに利用者が少ないわけがないだろうと思っていたが、実際にふたを開けてみると、この日は1号車と16号車の2等席が満席だったのを除いて、寝台の利用者はわずか100人前後。その全ての客を2、3、4号車に配置し、5号車以降は結局カラのままだった。寝台定員のわずか5分の1だ。いくら春節の帰省ラッシュにはあまり影響のない北京-上海路線とはいえ、まさかこの季節にこんなに静まり返った列車の旅になるとは思っても見なかった。
このような状態で1日2便の運行は果たして必要なのだろうか。そのうちの1便を2等座席がメインの列車にしたほうがはるかに利用率は上がるに違いない。
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人気がなく静まりかえった寝台車両 |
2等座席は活気がある
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北京発上海行きのD301の発車時刻は21時39分。約30分前から改札が行われ、いよいよ乗車となる。例によって、制服に身を包んだ女性の乗務員が、各車両のドアの外に立って出迎えてくれる。寝台夜行列車での旅行は約10年ぶりなのでついつい気持ちがはやってしまい、自分のコンパートメントがある車両の手前で飛び乗ろうとしたが、乗務員に制止されてしまった。しっかりと車両ごとに人数確認を行っているところは昔の寝台車と変わらない。
さっそく自分の座席を探す。筆者は女ふたり旅だったのだが、同室の客はビジネスマンと思しき中年男性2人。こんなに空きがあるのだからゆったり使わせてくれても良さそうだが、とりあえず今回は割り当てられた席をそのまま使うことにした。(後編は、こちら>>)
(2009年1月記)
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