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上海市では蘇州河にかかる橋30カ所の修復に力を入れている。河南路橋も修復されたし、外白渡橋も09年2月末には修復作業か完了する。最近では、蘇州河にかかる武寧路橋と浙江路橋の2つの橋が相次いで修復された。いずれも、特徴的なデザインをしており、また修復方法がまったく違うので興味深い。さっそく筆者も見に行ってきた。
●アレキサンドラ三世橋をモデルにした武寧路橋【地図】
数ヶ月にわたって改修作業が行われてきた武寧路橋。実際に見に行ってみると、あまりにもヨーロッパ調で驚いてしまった。どこかで見たことがある橋だなあ、と思ったら世界的に有名なフランス・パリのセーヌ川にかかるアレキサンドラ三世橋にあまりにもよく似ている。
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6車線の武寧路橋はかなり大きく感じられる |
武寧路橋はもともと1956年に建築された。橋の4カ所には大きな彫刻像が設置されているが、こうした試みは蘇州河にかかる橋では初めてだそうだ。上海市政府の関係者によると、武寧路橋は蘇州河の橋の中で最も芸術性の高い橋で、彫刻などの装飾が至る所にあった。なるほど、金ぴかの像には結構インパクトがある。橋全体は灰色の花崗岩で覆われており、歩道の階段部分も美しい石材で組み上げられている。街灯も、見るからにヨーロッパ調だ。
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武寧路橋側面 |
ただ、辛口の批評も市民から出されている。上海市の、とくに武寧路橋周辺の景観とマッチしていない、というのだ。アレキサンドラ三世橋は、あのヨーロッパ風の建築物に囲まれて初めて風格が出てくるのであって、上海の町並みにはあわないというのも理解できる。
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橋のたもとのカルフールは、フランスの街並みが描かれている |
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| エッフェル塔 |
そういった理由からか、武寧路橋のたもとにあるカルフールは、なんとフランスの町並みを壁面に印刷して貼り付けてある。エッフェル塔があったりするのも興味深い。そうか、だからわざわざフランスの町並みを描いたのだ、と妙に納得していまった。
蘇州河は、とくに外灘周辺では新古典主義やアールデコ風の建築物が多い。だからそれにマッチした橋を設計すると、当然見栄えもよくなる。ただ、近年の不動産開発で、蘇州側沿岸のそうした風格がなくなりつつあるのも事実だ。高層マンションが建ち並び、蘇州河がいわゆるビルの谷間のようになってしまっている。それでも、そうした蘇州河にかかる橋を改修しようと動き出したことは評価したい。
●オリジナルの姿を復元した浙江路橋【地図】
もう一つ、蘇州河にかかる橋で、その形状が特徴的でぜひ見ておきたい貴重な橋がある。それが浙江路橋だ。1908年に建設され、現在改修の外白渡橋と比較しても1年しか違わず、蘇州河の中で2番目に古い橋だ。「魚腹式」と呼ばれる形状が特徴的で、このタイプの橋は中国全国にもほとんど残っていないといわれている。1996年に一度修復されたが、10年後をめどに修復が必要とされていた。
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まだ雑然としている浙江路橋 |
街の雑踏から浙江路橋を見る |
この橋は、なぜか「ゴミ橋」と呼ばれていた時期がある。もともとは、1879年に租界地に住む住民たちの要望で、浙江路付近に木橋が造られたのが始まりで、ゴミがこの橋を通って近くのゴミ集積場に運ばれたので、ゴミ橋( 橋)と名付けられた。その後、木橋は撤去され、現在の形のトラスが設置された。完成当初は、橋の渡り板部分は木造だったが、その後1924年にコンクリートに変更され、路面電車のレールも敷かれたことがある。
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| シルエットが美しい |
2009年に橋全体が改装されて、現在、綺麗な姿を見せている。また、橋周辺の蘇州河には遊歩道も設置された。
蘇州河周辺の橋は、散歩できるほど環境はまだ改善されていないが、通りすがりに見てみるのには面白いかもしれない。とくに、外灘に近いエリアに関しては、有名な建築物も多く、目を楽しませてくれる。
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蘇州河に遊歩道がついた |
再開発が進む蘇州河沿岸 しかしまだ古い建物は残る |
(2009年2月記 山之内 淳)
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