中国で銀行を口座を作成するとほぼ自動的にキャッシュカードに「銀聯(unionpay)」のマークがついてくる。
「銀聯」は2002年始まった中国発の代金決済システムであり、利用客は銀聯のマークのついたカードを持っていれば銀聯加盟のATMで預金の引き出しができるほか、加盟店で買い物ができる。
ただし、この「銀聯カード」はクレジットカードではなく基本は預金口座から即時引き落としを行う、いわゆるデビッドカードのブランドである。
同じ銀聯マークを付けながらクレジットカード機能が付加されたカードも各銀行から発行されているが、クレジット機能は各銀行で別途申込みし審査を受けてからの発行になるため自動付加されるわけではない。従って流通している銀聯カードの大部分はこのデビッドカード機能のみのキャッシュカードである。 2009年末現在で銀聯カードの発行枚数は20億枚を超えたとされ、発行基準が違うものの国際クレジットカードブランドであるVISA・マスターなどをはるかに凌ぐ。加盟店も中国国内で157万店(銀聯発表)に達したとされている。
ショッピングでの使い方はクレジットカードとほとんど同じであるが、利用時に6桁の暗証番号を端末に投入する必要があるほか、本来は必要ないはずだがクレジットカード同様に伝票にサインをすることが常態化している。
またデビッドカードである以上、預金残高を超えての利用は出来ず、利用した時点で口座から即時引き落としが行われる。なお日本のデビッドカードと違い24時間使用可能である。 またクレジット機能がついていない場合は、銀聯では与信機能がないため通信販売などの決済には利用できない場合が多い。
日本でのクレジットカードによる決済は、高額商品の購入や通信販売の決済など限定的にしか使われないが、銀聯カードは最低消費額が2元とか5元とかに設定されているので、加盟店であればほとんどあらゆる商品がこの銀聯カードで決済できる。
利用者にとっても店側にとっても小銭の煩わしさや偽札のリスクを回避する意味で利用が促進されており、日常の買い物から公共料金の支払いまで生活のほとんどがキャッシュレスで済むような社会環境が整いつつある。
◎銀聯カードを使っての日本での日本円の引き出しと買い物
日本国内でも中国人観光客誘致を主目的に銀聯カードが使える加盟店が増えており、銀聯のネットワークを通じて国際決済で買い物ができ、当然日本人でも銀聯カードを持っていればその恩恵を授かれる。外貨両替の煩わしさが存在しないため中国在住の日本人にも広く使われている。
買い物
日本は元々クレジットカードでの買い物がそれほど多くないため、銀聯カードが使えるお店も一部の高級デパートや、都心の家電量販店、ドラッグストアチェーンなど中国人観光客が立ち寄りやすい店舗に限られるが、銀聯カード利用者に対してポイント制度の代わりに割引が行われるお店もあるなど、徐々に日本国内での使い勝手も良くなっている。
日本円の引き出し
中国の銀行口座に預金残高があれば、キャッシュカードを使って、日本国内の下記の対応銀行ネットワークATMで日本円の現金が引き出せる。ただしATMごとに所定の手数料がかかり、1日あたりの引き出し限度額も設定されている。なお操作画面が中国語か英語に限定されるATMもあり、日本人が使うことはあまり想定されていないようだ。
<銀聯カードで日本円が引き出せる主なATM>
ゆうちょネットワーク
セブン銀行
三井住友銀行(有人店舗)
三菱東京UFJ銀行
◎日本で発行される銀聯カード
日本でも銀聯カードのブランドをつけたカードが発行されている。中国国内においては。銀聯の加盟店数がVISAやMASTERに比べ圧倒的に多いため、日本円引き落としができる銀聯カードは中国国内でとても使い勝手が良い。
三井住友銀聯カード
三井住友グループが発行するショッピング専用のクレジットカード。クレジットカードのため入会には所定の審査が必要になる。なお現地通貨の引き出しはできない。支払いは一回払いのみで15日締め10日払いか月末締め翌月26日払いのいずれかが選択できる。年会費は現在無料だが5年ごとに更新料(1050円)がかかる。
レート手数料はVISAインターナショナルが定めたレートに2.5%を加算したレート。
三菱UFJニコス銀聯カード
三菱UFJニコスグループが発行するショッピング専用のクレジットカード。クレジットカードのため入会には所定の審査が必要になる。なお現地通貨の引き出しはできない。支払いは一回払いのみ。年会費が1050円かかる。
レート手数料は銀聯が定めたレートに諸手数料(未公開)を加算したレート。
中国銀行(BANK OF CHINA)銀聯キャッシュカード
中国銀行東京支店が発行する銀聯カード。年会費が1000円かかるが現時点では無料。 デビットカードなので利用代金は日本円口座から即時引き落とし。レート手数料は銀聯が定めたレートに2%を加算したレート。なお中国国内ATMでの現金引き出しにはさらに200円の手数料がかかる。
銀聯キャッシュパスポート
イギリスの両替店ネットワークで有名なトラベレックス社が発行するプリペイドタイプのカード。事前に日本円を入金しておけば中国国内の銀聯ATMで現地通貨が引き出せるほか、銀聯加盟店でデビットカードとしてショッピング決済が出来る。リチャージ可能なデビッドカードと言い換えるとわかりやすいかもしれない。 入金手数料は入金額の1%で最低入金額は2万円。レート手数料は銀聯が定めたレートに4.0%を加算したレートでATM引き出しにはさら150円の手数料が必要。なお日本国内では使えない。
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