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■■第18回 英語が道具となる ■■
今回は英語を使って学ぶ社会や理科についてです。日本の小学1,2年生では統合されて「生活科」となっています。子どもの学校の社会や理科は日本の総合学習のような場でもあり、校外学習も多いので子どもにとっては楽しみの多い科目です。
社会 – Social Science(社会科学)では身近なコミュニティから世界をとらえる幅広い学習が低学年から行われます。
身近なトピックでは定番のさまざまな職業について。幼稚園から繰り返し学習していますが、2年生では、公務員など地域社会をサポートしている職業を学習したり、20元を自宅から持参して、実際に学校近所のお店に行って買い物をして経済の基本を学びます。また中国国内の地理や中国の少数民族についても勉強します。遠足で民族博物館へも出かけました。
世界の地理や文化も学習します。特にインドやベトナム、ロシアなど中国の周辺国や、アメリカ、ウクライナ、韓国などのクラスメートの出身国はより深く学習しているようです。自分の国についても文化や地理的な特長、民族衣装などを自分で調べてプレゼンテーションをします。週に一度コンピュータのクラスもありますから、インターネットを使って調べることもあります。例えば、ある日子どもは、「ヒマラヤ山脈はいったいどこの国にあるんだ!」とずいぶん調べていました(いろんな国にまたがっているので)。インドについて勉強している時には、クラスでインディアンレストランへ行き、インドの料理を食べ、ダンスを教えてもらったこともありました。
テキスト一辺倒ではなく、自分たちの身の回りのことから世界まで、子どもたちの視野が広がる題材が身近にあり、柔軟に学習も進められています。
理科 – science(科学)では小学生低学年とはいえ、植物や生物の観察、物質の変化や音、光などの物理、地球科学や宇宙、人間の体など科学全般を学習します。具体的には水はどのようにして固体になり、液体に変化するのか、食べ物を食べるとどのように消化するか、また宇宙の学習では惑星や星の名前だけを暗記するのではなく、宇宙の果てはどうなっているかということを想像したりします。
2年生の科学のテキストはなんと300ページ以上!後ろの方には科学図鑑のようなリファレンスもあります。子どもの学校ではテキストはどの教科もレンタルが基本で、持って帰ってきません。そこで科学のテキストだけ買うことにしました。宿題の時にも参考に使えますし、我が家ではいつもリビングのテーブルの下に置いてあります。子どもは科学のあった日は、帰宅後もう一度教科書を開いて、その日にした実験のことなどを教えてくれます。
科学では実験や観察の一連の作業をレポートにまとめる学習にもウェイトが置かれています。あるテーマにおいて疑問に思ったポイントを書きだし、予想をして仮説を立て、実験や観察をし、その結果をレポートにまとめるところまで自分でできるよう学習します。分類や表などで考えをまとめる技術、またデータを計測する方法も習います。ここでは英語で習ったレポートメイキングの技術が生きてきます。自分で考えて理論的に文章をまとめる力が必要です。
2年生の春節の休みには光、音、影、磁石のいずれかを使った実験をして、レポートを書く宿題が出ました。題材や凝った装置から入るのではなく、自分の疑問をベースに実験を考えて、観察をします。子どもは1日の影の位置の変化を理論的に知りたいと言い、実験をして観察してレポートにまとめていました。子どもは字が汚いので何度も書き直させましたが、それでも楽しそうでした。
写真は子どもが1年生の時に書いた「クレーンのとりあつかいせつめいしょとつかいかた」です。学校で滑車の使い方を習ってきた子どもは興奮して帰宅し、家でその仕組みを作ろうとしました。さすがにそれは無理なので、マニュアルを書いて私に教えてくれました。この頃は英語で話すことは出来ても、まだ思っているとおりに単語や文章を書けなかったので、日本語で書いています。表現は幼稚で「を」を「お」と書いていますが、「仕組み」と「使い方」、「応用」という書き方の流れという理論的な考え方は学校で学んだことが身についていると思います。
クレーンのとりあつかいせつめいしょとつかいかた

まず、ロープお(を)やねにくっつけて

つぎに、Uのかたちのロープにロープお(を)いれて(本当はU型金具ですが、学校ではロープを使ったようです)

さいごに、にもつをロープにつけたらかんせい

1. にもつをつける にもつお(を)つけるにはろーぷお(を)しばったらつけられる

2. しばりかた

3. つかいかた いまからつかうものがいっぱいある

図

このように英語を使って幅広い学習が社会、理科に相当する社会科学や科学で行われています。子どもたちの知的好奇心が満たされる科目でもありますし、アカデミックな点においても私はこの2教科は親としても評価しています。
(林 秀代 2008年06月記)
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