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第9回 小学校選び


 年も明けてしばらくすると小学校のことを考える必要が出てきました。

 子どもの学費を9月からの半年分しか納めていませんでした。北京に来た当時は子どもが幼稚園でうまくやっていけるかもわからないので、日本人学校というオプションも頭の中には入れつつも、インターへ進むことを考えていました。幼稚園と同系列にはバイリンガル小学校がありますが、それだけにこだわらず他の学校も視野に入れていました。

 幼稚園に入って半年、子どもの英語の能力はまだ欧米人や英語の流暢な子どもたちといっしょに勉強していけるレベルには達していません。すでにお友達もたくさんできて楽しく通っていましたが、学校となるとやはり心配です。


 子どもは北京へ引っ越してきた当初は日本人学校へ通うことを望んでいましたが、幼稚園に通い始めて4、5ヶ月ぐらい経った時に「英語の学校でも日本人学校でもどちらでもいい」と言い始めました。おそらく幼稚園で仲良しのお友達ができてきたのでしょう。ただ彼のこだわりはランドセル。どの学校へ行ってもランドセルは買う約束をしていたので、お正月に日本へ帰国したときには買ってあげました。私はあまり小学校の話題はあまりしないようにしていましたが、年が明け、しばらくすると本人も自分の進路が心配になってきたようでした。

 日本人学校の入学説明会には私も参加することにしました。本当は子どもも同伴で簡単な面接のようなものもありましたが、我が家は子どもの入学を決めていなかったので、私だけ行くことにしました。元気な在校生の子どもたちが出迎えてくれました。懐かしい日本の学校の風景。説明で何かと道具を揃える必要があることもわかりました。

 日本人学校では当然日本と同じ教育を受けられますが、ランチやスクールバスなど、インターにあるスチューデントサービスはほとんどありません。弁当を持参したり、公寓や不動産業者が出すバスに乗って通学している子どもが大多数です。親に対するボランティアの期待も大きく、いろいろな役割が分担されるようです。私は日本で子どもを保育園に入れていたので、あまりそのような活動に慣れていません。弁当を毎日つくることも正直面倒に感じましたし、1歳の頃からしてきた「出されたものを食べる」ことをこれからも続けさせたいと思いました。


 インターの幼稚園に通わせている日本人の親が日本人学校へのオプションを持っておくのは、大抵の日本企業の大半では幼稚園の間は学費の補助が多いのに対して、小学校へ上がるとその補助額がかなり減ってしまうこともあります。日本人学校の学費は一年間25万円程度ですが、インターの学費は安くて120万円、高いところでは200万円程度します。子どもが何人もいる家庭では小学校からインターへ通わせたくても難しい金額です。どの家庭でもその支出の増加に一瞬躊躇してしまいます。欧米企業や韓国企業ではインターナショナルスクールの学費のかなりの額がサポートされます。

 北京には現地校というオプションもあります。国際部のある現地の小学校では外国人も勉強しています。但しこちらも学費は高騰しており、年間80万円ぐらいかかります。中国の学校は英語にも力を入れていますが、どちらかというと中国語がよくわかるお子さんや中国語に力を入れたい方にいいと思います。

 学費の補助額の削減は、「日本人は日本人学校へ」という考えが基本にあるのだと思いますが、国際的とは言えない日本の学校教育ですから、北京滞在中のインターや現地校の国際部も教育の1オプションとしてもう少し気軽に考えられたらという人もいるはずでしょう。

 我が家の場合子どもが一人とはいえ、やはり学費の負担は大きいので、まず年間200万円程度かかるインターや、自宅から遠い学校は候補からはずしました。小学生低学年なので、親も気軽に学校へ行ける距離がいいと思いました。

 北京ではこの数年でインターナショナルスクールが増えていますが、駐在員の数も増加しているので、人気のあるインターでは1年前から申し込みが始まっています。またひとつの国の子どもが集中しないよう学年内で国籍の比率が決められている学校もあります。学校によっては非常に豪華な設備があったりします。また幼稚園から高校まで有る学生数1000人以上のマンモス校や、まだ開校間もない学校もあります。欧米人の多い学校やアジア系の多い学校など学生の層にも特徴があったりもします。家庭の方針を決めて、お子さんのタイプに合う学校、また親も先生やオフィスとコミュニケーションを取りやすい学校を選ぶといいと思います。


 さて、我が家ではインターの先生に会ったときにお話をうかがったり、学校を見に行ったりした結果、英語ばかりの学校生活よりも、せっかく「漢字の国」、日本の文化と深く関係してきた中国にいるのだから、中国語、特に漢字も学べるバイリンガルスクール、あるいは中国語にも力を入れているインターへ入れようという欲張りな考えに至りました。そうなるとオプションはかなり減ります。

 結果的には子どもが通っていた幼稚園の系列のバイリンガルスクールに落ち着いたのでした。オフィスのスタッフもフレンドリーで話しがしやすく、子どものクラスメートも何名かは進学すると聞いていたので、彼もそれほど戸惑うことなく学校生活がスタートできるかと思いました。

 さて、次回はお友達を自宅へ招くことへ・・・。

(林 秀代 2007年9月記)

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